礼拝説教

飼い葉桶に灯ったひかり

12月24日 クリスマス・イブ礼拝


クリスマスは、煌びやかなイルミネーションやわくわくするような讃美歌といった華やかさだけでなく、私たちが普段は喜びと呼ばない出来事の中にも、本当の喜びがあることを教えてくれる日です。私は30年以上前、北海道の小さな教会でクリスマスを過ごしました。礼拝後の祝会ではビンゴ大会が行われ、私がプレゼントとして受け取ったのは同い年の女の子が時間をかけて編んでくれた小さなスポンジでした。しかし自分勝手な思いからそれを喜べず、涙を流した経験は、他者を思う心を欠いた自分の姿を映し出すものでした。

この経験は、私は余裕のある時には誰かに寄り添えても、忙しさや不安の中では他者を遠ざけてしまう弱さを持っていることを教えています。だからこそイエス・キリストは、温かく整えられた場所ではなく、冷たく堅い飼い葉おけに生まれたのです。私たちが自分の心を見つめ、冷たさや堅さを感じるその場所にこそ、神は来てくださるのです。

争いや災害、不安の中にある世界の各地でもクリスマスは祝われています。愛や希望が失われたように見える場所にこそ、神の子は生まれ、光をもたらします。見知らぬ羊飼いたちがマリアとヨセフの喜びに寄り添ったように、神の愛は世界の片隅から広がっていきました。クリスマスとは、私たちが楽しむ日である以上に、神の側から私たちに働きかけ、心を照らし、他者へと光を手渡していく出来事なのです。

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